遺言について

みなさまこんにちは

愛知県岡崎市の杉浦洋史司法書士事務所です。

 

2週にわたり行われた、

「相続対策勉強会」には、多数の方が

ご参加くださいました。

限られた時間ではありましたが、

講義をさせていただくだけでなく、

みなさまが疑問に思われる点もわかり、

それぞれに意義のある、勉強会であったと思います。

 

今回は、相続、終活についてお伝えしてきた最後に

改めて、勉強会のテーマでもあった遺言について

お伝えしたいと思います。

遺言は、何より遺族のトラブルを避けるために

用意しておいた方がよいものですが、

ある場合とない場合では、何が変わるのか?

 

遺言書がない場合、

ご自身は、財産をどの様に分けるか、

残されたご家族に望むことなど、

何も準備することはありません。

しかし、ご自身の死後、

財産分けで争いが生じたり、

多数の相続人がいたり、

未成年者や行方不明者が  いる場合、

手続きが複雑になったり、遅れてしまうこともあります。

また、相続の手続きは、

相続人全員の合意がなければ進みません。

こういった問題が起きる可能性に対し、

遺言書がある場合、

遺産の分割方法が書かれていれば、

遺族が遺産分割について悩まなくてよく、

原則、遺言書の内容通り手続きが

進められますし、

遺言のみにより、財産の名義変更が可能です。

 

このように、遺言書の必要性をご理解いただくと、

では、どのタイミングで、どの様に書けばよいのかと

お考えになると思います。

遺言を用意する時期は、

基本的には思い立った時でよいです。

年金の受給開始や孫が生まれた時など、

何かの節目の時期に用意される方も

いらっしゃると思いますが、

元気で冷静な判断ができる時に、

ご用意されればよいかと思います。

 

内容に関しては、以前にもお伝えしていますが、

自筆遺言書の場合、全文自筆で、

日付や署名も自書、印鑑も必ず押印してください。

不動産は、法務局にある登記簿通り

明確に所在地を記載し、

誰にどの物件を遺したいか、

預貯金等は、銀行名や口座番号まで詳細に、

ただ「長男、長女で分けなさい」などではなく、

○○銀行のいくらを誰になど、

わかりやすく記載してください。

また、自筆遺言書の場合は、

相続開始とともに、家庭裁判所で検認が必要です。

自筆遺言書ではなく、

公証役場で公正証書を作成する方法もあります。

この場合は検認の必要はなく、

正確な内容のほか、付言事項として

遺族への思いや、これから望むことなども

記しておけます。

 

ご自身の死が悲しみだけでなく、

揉め事の発端にならないように、

普段から親族の仲が悪く心配をされている方、

そうでない方でも、

遺言書の作成をお勧めしています。

 

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